花粉がアレルゲン(抗原:アレルギーとなる原因物質)となって、様々なアレルギー症状を引き起こしている状態が花粉症です。原因となる花粉としては、春先に飛散するスギやヒノキがよく知られていますが、人によっては、梅雨や初夏、秋に飛散する花粉(ケヤキ、イネ、ブタクサ、ヨモギ 等)が原因ということもあります。

主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりです。いずれにしても花粉が飛散している時期に限定されるので、この場合は季節性アレルギー性鼻炎と呼ばれることもあります。またアレルギー性結膜炎も併発しやすいので、目のかゆみや充血なども見受けられます。

治療について

原因とされる花粉を調べる検査(アレルギーview39等)を行います。原因が判明すれば、その花粉の除去や回避のための環境を整えます。

症状を抑える治療(対症療法)に関しては、薬物療法となります。主に抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬の内服薬を使用します。さらに鼻づまりが強ければ、鼻噴霧用のステロイド薬、結膜炎などの眼症状には、抗ヒスタミンの点眼薬を使用します。

また完治や症状の緩和を目的とした治療としては、アレルゲン免疫療法(皮下、舌下)があります。ただこれらは治療期間が3~5年と長期に及びます。このほか、レーザーによって腫れた鼻の粘膜を焼灼させ、アレルゲンに対する粘膜の過敏性を抑えることで、くしゃみなどを出にくくする治療法もあります。